僕の死生観

僕の作品づくりのテーマにも取り上げているけれど、人間の魂とは輪廻を繰り返すものだと思っている。輪廻を繰り返すなかで魂は磨かれて(磨かれるかどうかはその人の生き方次第だけれど)、上へ上へとスパイラル状にのぼっていく。この世における人間とは魂+肉体であり、あの世では肉体を脱ぎ捨てて魂だけになる。この世における「死」とは肉体の喪失であり、魂の死では無い。人間がなぜこの世に生まれてくるのかというと、肉体を持ったうえでの体験を繰り返すことにより魂を磨くため。楽しいこと、辛いこと、悲しいこと、嬉しいことを、それこそ身をもって体験するため。肉体をまとっているぶん感覚は鈍るけれど、そのぶん肉体をもっていなければ体験できないことは少なく無い。顔があるから、口があるから、手があるから、足があるから、生殖器があるから人間は様々な体験ができるし、心もまた養われる。

病院の待合室にいると、先生から何を言われたのかはわからないけれど、取り乱している人を見かけることがある。一般的な反応だろう。僕は死とは終わりでは無く始まりでもあると思っている。それを待ち望んでいるわけでは無いけれど、怖いことでは無いと思っている。