入院7日目

過去2日間はゼリーを食べてきたが、昨晩からペースト状の食事に変わった。品数もかなり増えた。食べてみるとかなりの量で、1/4ほど食べただけでもういらないと思えた。ただこれは胃を大きくする訓練でもあるのだろうから完食せねばと頑張ったが、美味しく無いものを食べるというのは拷問だなと。何も問われていないけれど拷問ですよ、これは。中学生の頃に部活の顧問たちに無理矢理食べさせられたラーメンと一緒ですよ。で、ペースト状のトマトと黄桃を食べたら上あごだか喉だかのあたりに激痛が走った。あるんだか無いんだかわからない傷に沁みるらしい。よってその2つは一口だけ食べてあとはすべて残した。拙者、無理でござった。看護師さんに聞いてみると、次のステップではもう少し固めの食事になるはずだとのことなので、今日の診察時に訴えてみることにする。ペースト地獄からの脱出を図ることを決意。

舌を動かせるようになってきたので手術した箇所を鏡を使ってはじめて見てみた。黒い糸で縫ってあった。縫ってあるということは抜糸すんのかな?という疑問が今頃湧いた。正面から見るとフツーの舌に見えた。3割ほど切除した舌には見えなかった。先生うまく切ったなぁと。あとは腫れが引くのを待つのみ。動かすとまだ突っ張る部分があるので、それが無くなれば発声も食事もスムーズになるのだろう。
喉と上あご付近の痛みは相変わらず。前にも書いたと思うが、これらは手術中にのどに入れた管の影響によるものとのこと。手術した箇所では無い部分の痛みに長い間悩まされている。こういうものなのかな。

昨日は姉がお見舞いに来た。フツーに会話をした。もう筆談器も仕舞っていいかな。

入院6日目

特に聞いていなかったが、どうやらもう水を飲んでも構わないらしい。看護師さんとの会話のなかで(完璧にはほど遠いけれど大まかなことは筆談器を使わずとも伝えられるようになった)それらしき発言があったので、「もう水は飲んでもいいんですか?」と聞いてみると「え、大丈夫なはずですよ。ちょっと調べてみますね…」と言って調べてくれた。大丈夫とのことだったので、さっそく自動販売機で水を購入して飲んでみたら、むせた。いつも通りに飲もうとしたのがいけなかった。舌が自由に動くわけでは無いので、食道へと運ぶ量の調節が効かないのかもしれない。口先に少しづつ入れることで飲めるようになった。飲み方をマスターしてやったぜ。
そして今日(正確には昨日だけど)一番のイベントは、シャワーを浴びることができたこと。まだお許しが出たわけでは無いが、点滴のトラブルにより一旦点滴を抜くことになった。抜くのであればシャワーを浴びても良いかと聞いたところOKが出たので、久しぶりにシャワーを浴びることができた。久しぶりのシャワー、感動するかと思ったがそうでも無かった。小泉純一郎ばりに感動してみたかったが残念。

舌はまだまだ自由に動かすことはできない。喉には痛みもある。でもそれ以外はなかなか回復したと思う。毎朝ヒゲも剃っているし歯磨きもしているし通常通りの生活。聞きとりづらいだろうけど会話もできるし。あとは食事だねぇ。
ちなみに食事は今もゼリー。おそらく今夜あたりから次のステップへ進むものと思われる。

入院5日目

この日記への1日あたりのアクセスが2000を超えていて驚いた。今までは多くても400ほどだったが、やはり舌癌の情報を求めている方が多いということだろうか。書いてよかった。改めて僕の舌癌についての基本情報を書いておくことにする。

発生原因はわからないが、思い当たるのは舌を噛んだこと。寝ている最中に舌を噛んでしまうクセがあるが、今回はその傷がなかなか治らなかった。1か月ほど経ってからネットで調べてみると、舌癌としてアップされている画像と同じだった。その後もなんとなく放置してしまったが、数週間後に病院へ行くと癌の可能性があるとのことで紹介状を書いてもらうことに。計3つの病院を受診。最終的には大学病院にてステージ2の舌癌と診断された。手術、放射線、抗がん剤の3つの選択肢があるが、舌癌の場合は放射線を使うと歯茎に影響が出ることがあるのであまりお勧めできないとのこと。よって手術をお願いすることに。約2週間後に入院し、入院2日目に手術。全身麻酔のうえ舌の約3割ほどを切除した。現在入院5日目(術後4日目)。

昨日は朝イチで胸部と腹部のレントゲンの撮影。理由は失念したが、点滴が腹部や胸部に溜まってしまうことがあるらしく、その検査だったと思う。その後、先生による診察。舌は動かさなければ痛みは無いが、喉が痛いことを告げる。喉には確かに炎症があるとのこと。全身麻酔時に口に入れたパイプによるものだそう。時間と共に痛みは軽くなるらしい。首の腫れもそれによるものとのことだった。転移では無いようで一安心。なお、今夜から食事を開始することになった。
日中は体温を計ったり点滴を変えたりといった通常作業。それにしてもこの病院は看護師さんが多い。毎日のように初めて見る方がやってくる。売店の方が来たり、部屋の掃除の方が来たり、パジャマの着替えをもって来る方がいたりと、本当にいろいろな方たちが働いている。初めて1階にある売店に行ってみたが、ドライシャンプーがあったので買ってみようかなと少しだけ思っている。25年前に入院したときに使ったが、使ったら余計に頭が痒くなった。よって本当は気が進まないが、そろそろなんとかしたいと思っているので。ドライシャンプーが進化しているであろうことに賭けてみるか。
夜になり、久しぶりにモノを食べた。ゼリー2個を3~40分ほどかけて完食。とにかく疲れる。食べたことによる感動は無し。食事も訓練なのだと実感。そういえば、テレビで美味しそうなものを見ても羨ましくとも何とも感じない。なぜなのかはわからない。食欲が無いからだろうか。

喉が痛いのと舌が腫れているために喋れないことを除いては、なかなかフツーに過ごしている。尿道の痛みも無くなったのでトイレに行くことが苦痛とも思わなくなった。日に日に回復していることを実感している。人間って凄い。医療って凄い。

傲慢な言い方になってしまうけれど、喋れないのをご承知いただいたうえで1日数人程度であればそろそろお見舞いに来ていただいても大丈夫かもしれない。お見舞いの品は決してもって来ないようにしていただきたく。退院時に荷物になってしまうので。お気持ちだけで十分です。上から(な言い方)で誠に申し訳ございません。