4回目

ようやく時間ができたので日記を書く。

先週の火曜日だったか。火曜日の13:15かな。病院に行ったら癌の告知をされた。その前の週に受けた生検の結果が悪かったそうで。リンパを確認するってことで超音波をやってから、耳鼻科の医師全員が集まってそれぞれに僕の舌の触診をして「硬いです」と。硬いと癌ってことなのかな。耳鼻科を出て、血液検査、尿検査、レントゲン、心電図をとって耳鼻科へ戻り、先生の話を聞く。
早めに手術をしましょうと言われた。今回は過去3度の手術と比べてよほど悪いらしく、先生の口数は少なかった。手術する箇所はたくさんあって、まずはいつもの場所、つまりは舌の左側に再発した癌を取り除くと。そして次に新たにできた癌なのか何なのかは知らないけれど、舌の中央部分っていうのかな?そこにある癌を取り除く。癌を取ると舌がえぐれるというか凹むので、凹んだところは脚だかお尻だか知らんけど、そのあたりの肉を切ってそこに移植するんだって。で、ただ肉を縫い付けただけだとダメらしくて、まだ手術していない側の首を耳の下あたりから喉あたりまで斜めに切って、そこから血管を取るのかな?そのあたりはよく分からないんだけど、とにかくはその血管を舌とつなぐだか何だかの作業をするみたい。で、今回は舌から取り除く癌の範囲が広いので、術後は舌が腫れて息ができなくなるんだって。だから喉に穴を開けてそこから管を通してそれを使って息をするんだって。管を通してる期間は10日間くらいみたいだけど、その間は声が出なくなるとのこと。それと、これまでの癌の原因ではなかろうかと思われている左側の歯を何本か抜くんだって。舌と歯がこすれることで癌化してるんじゃなかろうかという推測の元な。何本抜くのかは知らんけど、「これからは抜いていない方でご飯を食べてください。」と言われた。歯科では「歯を抜くつもりは無いです。」と言われ続けていたけれど、耳鼻科の判断で抜くことになった。術後はこれまで通りに話をすることはできないって。どうなるんだろう、呂律が回らなくなるのだろうか。
1カ月くらい入院するみたい。で、世の中はコロナだからまず最初にPCR検査をするし、入院後は外部との接触もできないみたい。1カ月ぶんの準備を済ませて起こしくださいってさ。

思うことはいろいろあって、でもそれらは全て推測の域を出るものでは無いし、他の何らかの手段なり行動なりを選択していればたどる道は違ったのかもしれないなとも思うものの、でもまぁそれは考えていても仕方のないもので、そもそも癌ってのはこういうものだというか、癌の治療ってこういうものなんだろうなと思う。本人がいくら訴えたところで、検査結果としてそれが上がってこなければどうにもできないものなんだろう。

僕自身はいいの。確かに大変な手術になるみたいだからいろいろと不安はあるんだけど、基本的には寝てるだけだから。僕のことなんかより家族のことが心配で。これまでも3度入院してるけど、それはいずれも10日前後だった。今回は1カ月だから。しかも子供の保育園が決まって妻は職場復帰したばかりというか、今日からようやく本登園というのか、所謂お試し保育の期間が終わったばかりでさ、妻は通勤にも慣れないとならない、仕事にも慣れないとならない、働きながらの育児にも慣れないとならないという状況下で僕がいなくなるというのは厳しいと思う。いろいろ書くのもアレだから書かないけど、とにかくは、一人じゃ無理だと思う。物理的にも精神的にも支えないとならないのが僕なのに、僕はそれに参加しないで寝てるんだから。1カ月も。癌のことはたいして何とも思って無いんだけど、家族のことを考えるとそれだけで涙が出てくる。

明日はMRI、明後日はPET、明々後日は入院。退院は、いつだろうね。
退院後は妻や娘とお話することはできるようになるんだろうか。お話できたらいいな。絵本を読んであげられたらいいなと思う。

大丈夫

皆さまにはご心配をおかけしたようで、誠に申し訳ございません。僕なら大丈夫。昨日の日記に書いたように、僕としては珍しくショックを受けたことは本当だけど、今はもう大丈夫。皆さまからいただいた励ましのおかげでとても前向き。みんなありがとう。そしてご迷惑をおかけしました。

手術をするたびに書いていることだけど、舌癌ってのは先日某有名人が発症するまではとてもマイナーな病だったらしく、ネット上にもなかなかそれに関する情報が落ちていない。なので僕がそれを発信しようってことでこの日記に書くようにしているの。舌癌になったことは嫌だけど、なったからにはそれを少しでもプラスの方向に持っていければなと。少しでもどなたかのお役にたてればと思って。ってことで今日も書くからね。

舌癌が首のリンパ節に転移した場合、その「しこり」の大小に関わらず、全てのリンパを切除することになる。全てってのはもちろん左か右のどちらかね。僕の場合は左側。僕の記憶が正しければ、首のリンパってのは100本くらいあると仰っていたかと。さらなる転移の危険があるから、それを全部取っちゃうんだって。だからけっこうな範囲を切ることになる。切ったあとの状況が心配だったので「切ったあとは食べたりしゃべったりは大丈夫ですか?」と伺ったら、人にはよるものの、舌を切るよりは大丈夫らしい。ただ首のリンパのあたりには神経が通ってるもんで、リンパを切ることで術後に声がかすれることや、左腕(僕の場合は左側を切るから)を上げることが困難になる場合もあるらしい。ただそのあたりのことは平たく言えば「やってみないと分からない」んだろうから、心配してもしゃーないかなと。痛みについて聞いてみたら、舌を切るよりは痛くないとのこと。僕は舌を切ってもあまり痛くなかったもんで、こりゃやってみないと分からんなと思えた。舌のときのように術後何日も水が飲めなくなるのかなと思ったら、手術の翌日に水を飲ませるらしい。そこで水がきちんと飲めればOKと。ご飯も食べられるらしい。このあたりは舌癌の手術後よりは楽なのかも。で、術後の経過がよろしく無い場合は、再度入院して放射線と抗がん剤のフルセットが用いられるそう。「それは嫌だなぁ。」と言っておいた。ってことくらいかな。

昨日は診察中に首にしこりが見つかったと言うか僕からの「やべぇんですよ。首にしこりがあるんですよ。」との自己申告により入院&手術が決定したので、そのまま血液やらレントゲンやらのいろいろな検査を受けた。で、診察室に戻ったのが16:30。僕が最後の患者だったらしく、広い待合室はガランとしていた。いろいろな話をするなかで、子供ができてまだ数週間しか経っていないことを告げると、先生の顔色が少し変わった。それを見たらなんだか僕もうるっとしてしまった。「どうなるのかは分からないけど、僕は先生を信頼しているからもう先生任せですw」と言った。そのせいなのかは分からないけれど、診察を終え、少し離れた場所で入院の手続きをしている最中に「あ、安西さん!」と言いながら先生が近寄ってきて、「これ、入院前にできるか入院後になるかは分からないですけど、PETの予約を入れておきました。後日病院から連絡が入るので、その日程でPETを受けてください。」と言われ、説明書を渡された。家族のことを言わなかったら無かったのかもしれないなとは思いつつも、なんだか有難いなと思えた。PETは来週(入院前)受けることになった。

さあ、みんなのおかげで気分も回復したし、あとは入院&手術を待つのみ。僕は大丈夫だと思っている。猪木も言ってるよ。「この道をゆけばどうなるものか、危ぶむなかれ、危ぶめば道はなし、踏み出せばその一足が道となり、その一足が道となる。迷わず行けよ 行けばわかるさ。」だよ。猪木が言うから間違いない。

転移した

舌癌が首のリンパに転移した。転移だからステージで言うと3。5年生存率がうんたらかんたら言われるくらいの病気になった。前回の手術が去年の12月19日だから、ちょうど半年で転移したことになる。先生が言うには、舌癌の浸潤が浅めだったにも関わらずリンパに転移することはとても珍しいことだそう。数パーセントだって。そんな貴重なものを僕にくれるだなんて、どちらかといえば宝くじの方がうれしかったかな。転移した位置も珍しいらしい。舌癌からの最初の転移はあごに近い箇所への転移が多いみたいだけど、僕の場合は首の付け根あたり。あごと首の付け根だとどう違うんですか?と聞いてみたら、下の方であればあるほど肺への転移がしやすいと。なるほど。
2016年8月と去年の12月。2度の癌告知と手術を経験したけれど、どちらもさほど心配はしていなかった。でも今回はショックがでかい。このショックがどこから来るものなのかはイマイチ分からないというか今はまだ思考が追いついていかないけれど、おそらくは子供が生まれたばかりだということと、転移は無いと思っていたにも関わらずの告知だったっていう2点なんだろうな。
5年生存率を考えると心配なことがたくさん出てきて困っちゃう。その筆頭は当然家族。僕が支えないとならない大事なときなのに。役に立たねぇなぁ、お父さん。